幼い頃、海辺で波にさらわれた事がある。溺れたのだ。
波に巻かれて、頭からでんぐり返しする様に、ぐるんぐるん回った。沢山の泡あわが青・緑・白・黄色・光に反射してキラキラ・シュワシュワ・子供心に海の中はこんなに綺麗なものなんだと、思った瞬間水を飲んだのだと思う。息が出来ず目の前が暗くなりお腹を引っ張られる様な感触、気がついたときには砂浜に人だかり・・・。
後から聞いた話だが、そばにいたお兄さんに助けてもらって無事だったと。母親がほんのちょっと目を離した瞬間の出来事だったようだ。助けられてよかった。お兄さん本当にありがとう。
と思うのだが、泳ぐチャンスを格段に減らす出来事となったのも事実。そして、母親にとってこの出来事は衝撃だったようで、何度も何度も聞かされた。こちらは泳げない魔法？にかかってしまった。いや、魔法ではないか。最初から泳げなかったのだと思う・・・。怖いとは言えないし言いたくもない。
どうしても克服したいのだ。どうにか水に顔をつけられる様に洗面器ぶくぶく練習、風呂で息継ぎイメージトレーニング。ところが、学校のプールではその練習が全く役に立たない。
小学生、中学生と金槌認定である。もうお手上げだー・・・いえいえ、お陰で、顔をつけない泳ぎはマスターしたのです。犬かき。イカ泳ぎ。カッコイイ泳ぎ方ではないのだけれど。少しでも泳げる様になると、水が怖くなくなるんです。
ここからは長かったな〜。大人になるとプールに行く機会ってなかなか無いし。太ったり、足腰が痛いとか、仕事忙しいよーなどなど。ハードルが高い。気合がいるのだ。腰が重いのだ。
数年前から、体のことを考えて、プールもあるスポーツジム（エフさんが持ちかけた。）に通う様になった。
？十年、歳月は流れたが。やっと、息継ぎ（クロール）が出来るようになった。ごく最近の話である。自己流なのでフォームはぐちゃぐちゃ長い距離はまだ泳げないが、楽しくてしょうがない。プール大好き。いつの日か海で泳ぎたいと思っている。その前にトレーニングかもね。
